メテオラはギリシャにあり、高い岩の上に大聖堂があるため
世界文化・自然複合遺産に登録されています。
メテオラとはギリシャ語で『中空に浮かぶ』というメテオロスが語源となっています。
奇岩群とは20〜600mもの巨大な岩が個々で垂直に立っています。
6000万年前頃から海底に堆積した砂岩が隆起してできたものと言われています。
9世紀頃より修道士達は奇岩群の洞窟や裂け目に住み込み、
俗世との関わりを断ち、祈りと瞑想をしていました。
14世紀になり、戦乱を避けて多くの修道士がメテオラに来ました。
その中にアサナシオスという修道士がおり、
大メテオロン修道院を造りました。
14〜16世紀頃に24ヶ所の修道院が建設されました。
現在、修道院として活動を続けているのは6ヶ所だけとなりました。
①大メテオロン修道院(メタモルフォシス修道院)
メテオラ最大の修道院であり、標高616mとなります。
『救世主の変容』という意味があるメタモルフォシスという別名もついてます。
修道院の中にはフレスコ画やイコン(キリスト、聖母マリアの聖画像)があります。
②ヴァルラアム修道院
1541年に大メテオロン修道院の横に建設されました。
こちらも内部にはフレスコ画があります。
③ルサノウ修道院(1950年から女子修道院)
聖女ヴァルヴァラのために建設されました。
聖女ヴァルヴァラとはとても美しい女性で、求婚者から遠ざけるために
実の父親から塔の中に閉じ込められました。
3世紀のローマ帝国ではキリスト教の信仰を禁止しており、
聖女ヴァルヴァラはキリスト信者だったことで、
火で体を焼かれる拷問を受けましたが、
翌朝には傷は癒えました。
その後、剣によって彼女は殉教したと言われています。
④聖ニコラオス修道院
クレタ派のフレスコ画『最後の晩餐』があります。
⑤聖ステファノス修道院(1961年から女子修道院)
聖ハラランボスの聖遺物が置かれています。
⑥聖トリアダ修道院
至聖三者に捧げられた修道院です。
近年、メテオラは観光地となってしまい、
修道士として俗世と離れた理想的な修行ができていないようです。
そのため、修道士の中にはアトス山の修道院へ移つこともあるそうです。
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